改札の外、仮乗降場には、いつもと違う音の層が重なる。それは地図に記されぬ祭の兆し、あるいは忘れ去られた記憶の熱。正規の経路を外れた先に、こそ、真の気配は宿る。覚悟なき者には、ただの暑さとして過ぎ去るのみ。